2009年12月24日木曜日

鉄ちゃん

先日,私が所属するアマオケの忘年会がありました.風邪がまだ治っておらず,コップ半分のビールで真っ赤になってしまいました.午前中バドミントンをして疲れていたというのもあったでしょう.でも私の場合,赤くなってからも飲めます!結局,誘われるまま弦パートの二次会にも行き,帰宅は1時過ぎでした.
それはさておき,この忘年会で,来年の定演でする曲解説を依頼されました.先日のファミリーコンサートの曲解説が好評とのことで,子どもたちにも分かりやすく,定演の方もお願いしたいとのことです.交響曲の解説,一度書いてみたかったし,しかも私の好きなドヴォルザークなので,喜んで引き受けることにしました.というわけで,その準備として,ドヴォルザークに関する豆知識を気が向いた時に書き留めていこうと思います.
まず,以前にドヴォルザークについて調べた時に一番印象に残っていることは,ドヴォルザークは鉄道マニアだったということです.どれほどの鉄ちゃんだったかというと,こんな逸話が残っています.ドヴォルザークは毎朝,散歩がてら,近くの駅まで蒸気機関車を眺めに行っていたそうですが,ある朝,いつもと音が違うことに気付き,馴染みの駅長に異常を伝えると,駅長は早速点検を命じました.すると,車両の故障が見つかったのだそうです.
この逸話を知ってから,今練習している交響曲第7番と第9番「新世界より」が,すべて機関車を表現しているとしか思えなくなりました.機関車が動きだす時の緩慢で重厚な動きや音,スピードが乗り始める加速感,どこまでも続く線路を軽快に走り抜ける疾走感やリズミカルな音,スピードを落とし停車するまでの重々しさと達成感,そんなイメージがこれらの曲からわき上がってきます.この路線で曲解説を書いてみようと思ってます.

2009年12月21日月曜日

No!駄目!

忙しさにかまけてブログをさぼってたら,もう今年も残りわずか.まあ今まであまり書きたいことがなかったというのが最大の理由ですが.そもそもこのブログで何をしたいのか?それがよく分からなくなってしまったのです.これまでのブログの内容を振り返ってみると,本当に雑多な内容で,いったい何をしたいのか分からんなあ,と反省しきり.そこで初心に帰り,このブログのタイトルにもあるように,そもそもモーツァルトが好きではじめたブログなので,音楽ネタを書いていこうと決意した次第です.というわけでこのブログの方向性が決まって初のネタを今日書きたいと思います.
「のだめ」のコミック最終巻がついに出ました.毎回出るのを家族で楽しみにしていましたが,この最終巻にはがっかり.これまでいろいろな伏線がはられていたのに,いきなりすべてをばっさり切られた感じ.終わりよければすべてよしとは言えません!No!!!駄目!!!アニメにもなり,ドラマ化され,ついには映画にまでなり,社会的期待の大きさに耐えきれなくなったのでしょうか?細々とでもよいので,きちんと最後まで物語を完結させて欲しかったなと思います.残念.
それはさておき,この「のだめ」が(クラシック)音楽的に言いたかったことは何だったのか?音楽を楽しむ,そのために真剣に音楽と,自分と,他人と,向き合う,ということではないかと思います.これら三者に背を向けてきたのだめと音楽にだけ向き合ってきた真一とが出会うことで,二人が,そして周囲の人たちも,これら三者に向き合えるようになっていきます.私自身,アマチュアオーケストラでコントラバスを弾いていますが,これら三者に向き合うには大きな忍耐が必要です.アマチュアですので,そこまで求められてはいませんが,私自身としては,少しで音楽と向き合えるようになり,そしてそこから自分や他人と向き合うことができればと思います.「のだめ」が私にくれたもの,それは音楽や自分,そして他人に対するそんな忍耐を受け入れる気持ちだったと思います.リズム感のない私は毎日メトロノームを鳴らしながらコントラバスの練習に励んでいます.この忍耐の先に本当の「歌」があることを信じて.