2011年1月4日火曜日

Vancouver 9th day

これを書いている今は10日目の朝.昨日は10時過ぎに寝てしまったので,4時に目が覚め,6時に起床.そのおかげで10日目の活動が始まる前に9日目のブログを更新できそう.天気予報では4日(今日)から雨ということで,昨日は滞在中の晴れの日の最終日.そこで晴れの日にやっておきたいことをすることに.まずは家族の全員一致でStanley Park.Granvile Islandかチャイナタウンか,はたまたUBC(University of British Colombia)かで悩んだ末に,女チームがまだ行っていないチャイナタウンに決定.Stanley Parkとチャイナタウンはバス1本で結ばれているので効率よくわまれるだろうと判断.
Stanley ParkへはDenman通りという初めての道を通って行く.しゃれた低層アパートと瀟洒な一軒家が,うっそうとした木立に沿って立ち並ぶ.とても静かだ.数日前ほどではないが,まだまだ冷え込んでいて,車道はツルツル.バンクーバーで危うく初転びをするところだった.Stanley Parkに近づいた大きな街路樹の幹に第一リス発見.黒いリスだ.そしてその後ろから灰褐色の小柄なリスも登場.つがいだろうか.彼らは街中に住んでいるだけあって人懐っこい.あっという間に妻や子どもたちの掌から餌を取って行くようになる.しばしリスとの交流を楽しみ,名残惜しいが,Stanley Parkへ.ジカンニカギリガアリマス.
公園で最初に目指すのは,先日,アライグマがいたところ.Lost Lagoonの南端あたりの橋のたもとだ.それほど寒くはないように感じたが,Lost Lagoonの表面は子供が乗っても大丈夫なほど厚い氷で覆われている.そして橋のたもとにアライグマはいなかった.その代わり,一匹のリスが橋の上で死んでいた.先に来ていたおばさんによれば,犬に襲われたのだという.傷などは見当たらず,手を胸元でちぢこめ,真っ黒い目で見つめている様は,生きているかのよう.フサフサのはずの尻尾がシュンとすぼまっているのが唯一の死の兆候だ.ムーミン谷の冬で氷姫を見て凍ってしまった小リスのように,春の訪れとともに命を吹き返すとよいのだが.
気を取り直して先へ進む.今日は今まで通ったことのない道を通ると決めている.そのうちの一本を選び,Stanley Park半島の突端を目指す.そこにはこれまで辿り着けなかったProspect Pointがあり,その名のとおり,そこからの景色は素晴らしいらしい.1周が9kmほどの小さな半島だが,小高い半島の中の森の中はぐねぐねとうねる小径が複雑に張り巡らされている.ところどころ森が明るくなっているのは,嵐の影響か,巨大な木々が根こそぎ倒されている場所だ.上り坂あり,下り坂あり,木々の根を踏み越えて行く箇所やぬかるんだ箇所などがあり,途中で小鳥やリスに餌をやりいの,主人と散歩中の大きな犬が我々が餌をやっているリスに襲いかかろうとするのに愕然としいの,で,ホテル出発から2時間ほどかかってようやくProspect Pointに到着.もう11時半だ.しかしのんびりとした森の散策は楽しい.そしてNorth VancouverへとつながるLions Gate BrigdgeのたもとにあるProspect Pointからの眺めは,噂に違わず絶景.大きな橋越しに広がるVancouverとNorth Vancouverの間の入り江.そこに浮かぶ巨大なタンカー.橋の向こう,North Vancouerの町並みを見下ろすように,その橋の名の由来にもなった白い峰を仰ぐ.西側には静かな海が広がり,小さなタグボートが意外に速いスピードで街へと向かう.その上空にはカモメと一緒に飛行艇が上空を目指す.
束の間の開放感を味わった後,再び森へ分け入る.目指すはダウンタウンからStanley Parkへの入り口にあるヨットハーバー.そこらあたりからチャイナタウンへのバスが出ているはず.森を抜けたところは,だいぶ前に行ったライトアップ会場の付近.ここには水族館もある.そして海へと抜ける直前に広い芝生にまばらに生えた大きな木々.そして,いるわ,いるわ,たくさんのリス,リス,リス.黒いのが多いが,茶色に近いものは,灰褐色のものもいる.当然ここでも餌やりターイム!30分以上も餌付けをし,それでもまだ名残惜しそうな子どもたち.彼らをリスから引きはがすと,子どもたちは開口一番,お腹空いた!リスの餌(ホテルの朝食のシリアル)でも食べてとけ!
今日のお昼はチャイナタウンで食べ歩きの予定なので,途中でMacなどに捕まるわけにはいかない.そそくさとバス停を目指す.チャイナタウン行きのバスが目の前を横切るのを見て,方向は間違っていないことを確認.バスの後を追う.しかし,バス停は見当たらず.まあ一つ先のバス停は市内へ向かう大きな通り沿いなので,そこで捕まえればいい.と思ってその大通りに出ると延々と続く渋滞.後ろを振り返ってもバスのバの字も見当たらない.たしかにガイドブックにバスの時刻はまったく当てにならないとあった.特に,ダウンタウンとNorth Vancouverを結ぶこの大通りはいつも車が長蛇の列.そこでバスを断念し,Skya Trainへ計画変更.しかし,一番近いBurrard駅まででも結構な距離.子どもたちは相変わらず,お腹空いた,疲れた,を連呼する.しかし子どもたちも,先日,息子とお土産に買った肉まんが食べたいので,なんとか辛抱している.Burrard駅から二駅目がBC Stadium & China Town駅.駅から中華街まではまだもう少し歩かなければならないが,空腹は最良のソース.立ち並ぶ乾物屋や八百屋,漢方薬の薬局などを脇目に,先日の肉まん屋を目指す.あった!そして蒸し器には大きな肉まんが鎮座している.英語があまり通じないらしい,感じ悪いお姉さんから,なんとか肉まんを4つゲット.近くの,ベンチだけの小さな公園で頬張る.うーん,至福の一時.空腹に耐えた甲斐があったというもの.子どもたちと妻は,妻にねだられ購入した中華蒸しパンも頬張る.これで夕飯まではもつだろう.バス等のチケットは90分以内なら,バス,Sky Train,Canada Line(空港までのびている),Sea Busに乗り換え放題.というわけで,駅まで戻る時間がもったいないので,中華街からダウンタウンへ向かうバスに飛び乗る.Sky Trainの駅から中華街のあたりまではさほど危険を感じなかったが,中華街からダウンタウンへ向かう通りやそこから手を広げる薄暗い小路は,廃屋やシャッターの閉まった店が多く,落書きやゴミ,浮浪者なども多い.華やかな摩天楼の陰の部分を見るようだ.ただ,ここだけではなく,街中にも乞食はたくさんいる.ただ街角に座って小銭をねだる者,コンビニのドアを空けて小銭をせがむ者,帽子を手に通りすがりの人たちに小銭をせびる者.街頭ミュージシャンも多い.そんな彼らを取り囲むのは全面鏡ばりの高層住宅&ビルであり,彼らの横をポルシェやフェラーリが通り過ぎて行く.決して健全とは言えない社会がここにはある.

0 件のコメント: